今回は高校数学の中でもちょっと厄介に見える「二重根号(にじゅうこんごう)」の外し方を丁寧に解説します。
ポイントさえ押さえれば、案外スッキリ処理できますよ!
◆ 二重根号とは?
次のような形の式を二重根号と呼びます:
- √2 + √3
- √(5 – √7)
- √(a + √b)
根号(√)の中にさらに「√」が入っている、いわば“入れ子構造”の式です。
◆ 二重根号の外し方【基本パターン】
次のような形で外すことができます:
√(a + 2√b) = √x + √y の形を目指す!
🔸 成り立つ条件
- a = x + y
- b = xy
この2つを満たす x, y を見つければ、二重根号を外すことができます!
◆ 例題でマスターしよう!
【例題1】
√(7 + 4√3)
これを √x + √y の形に直すには:
- x + y = 7
- xy = 12(※ 2√xy = 4√3 → xy = 12)
x = 3, y = 4 がぴったり!
答え:
√3 + √4 = √3 + 2
【例題2】
√(5 – 2√6)
マイナス符号があるので、√x − √y で考えます。
- x + y = 5
- xy = 6(※ −2√xy = −2√6 → xy = 6)
x = 2, y = 3 でOK!
答え:
√3 − √2
◆ 二重根号の外し方 まとめ
ステップ | やること |
---|---|
① 形を決める | √x ± √y を想定 |
② 展開して比べる | x + y = a、xy = b を立てる |
③ 組み合わせを探す | 整数または簡単な√になるx, yを見つける |
④ 符号を元式に合わせる | 正負に注意! |
◆ ✋注意点
- 必ず外せるとは限りません。
- たとえば √(2 + √5) などは、x, y が整数で見つからないため外せません。
- その場合は「そのまま計算」「近似値を使う」「有理化に活かす」など柔軟に対応しましょう。
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